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「うるさいな、お前は。さっきも、昨日も、一昨日も言ったが、私は野性動物か自分の判断でしか診ない!」 語尾を荒くし、ついでに先の手紙を投げ付ける。 「わっ!! ひ、酷いじゃないですか、菊梨さん!!」 「酷いなんて、酷いじゃないか? それ、お前の所からだろ」 私の言葉に嵯峨が一瞬怯むが、投げ付けられた手紙を見て再び自信が舞い戻ったような表情になる。 「あ、これうちの動物園からじゃないですか! やっぱり他の職員の方も菊梨さん頼みなんですね」 おどけて、多分調子取りだろうが、私に都合の良い解釈をする。要するに、私は最後の最後まで頼りたくはない存在なのではないか。 しかし、気にする事もなく私は出来上がった食事にありつく。 紗螺と嵯峨も席に着き、食事を始める。しかし、私にはどうにも腑に落ちない。 こいつが何故、我が家とも呼べるこの私の診療所の居間にて、食事を摂っているのか。 無言で睨み付ける。おとなげないと言われれば言い返しようもないが、私にも譲りたくはないものがある。 「………………いただきます?」 「そこじゃないのは、明らかだろう」
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