夢の見すぎはご用心。

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「…はぁ。」 現在登校中。 あれから蒼斗兄さんが私にクッション投げ付けたり、 いきなりお母さんが 「…小説の妖精が舞い降りた!」 とか言って部屋に猛ダッシュして戻ったり、なんか騒がしかった。 「…まぁ、お腹一杯だから良いか。」 一人で解決していると、 後ろからこちらに向かって小走りしてくる音が聞こえた。 「おはよーさん。黒奈。」 「おはよう。希美。」 隣に並んだ女子は '木ノ原希美' いつも笑顔で身ぶり手振りが大きい。 「…今更だけど、物好きだよね。」 「何が?」 「いや、何でもない。」 「あ!そう言えば…!」 …この後、私は学校に着くまで希美の話をずっと聞かされた。 「へぇー。(…まぁ、聞いてるのは楽しいからいっか。)」 ――――… 「…。」 教室に着いた途端。 私はすぐに自分の席についた。 私は人と接するのが好きではない。 …のだが。 「おっはよー!黒奈ちゃん!」 「…おはよう。」 「おはよう、魔崎。」 「…おはよう。」 何故挨拶する。 私の席は真ん中の真ん前。 通る人は通るのだが、 通らない人までもが挨拶をする。 昔から人と話したりするのが苦手な私。 だがしかし、皆が面白がって近寄って何を感じたのか一躍クラスの人気者になってしまった。 皆曰く“敬語でよそよそしいのがなんか面白い。”らしい。 Mかお前ら。 「(…何処で計算を間違えてしまったのだろうか。)」 すると、希美が近づいてきた。 「ねぇ、知ってる?「知らない。」…まだ何も言ってないよ。」 「あのね!今日外国人の転校生が来るんだって!」 「…へぇー。」 「…興味無さそうだね。」 「だって無いもの。」 転校生? しかも外国人だと? 興味無いわぁ。 “転校生” って言うワードに興味無いわ。 …しかし何処の国の人だろう。 そんな事を考えていると、 HRを知らせるチャイムが鳴った。
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