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コンコン
窓を叩く音がして、その音の方を見ると小さいサイズのフランとダークがいた。
「ん…?あ、フランにダークd…なんでいんだよ!!」
「悪魔の気配がしたので飛んできました。」
来る方法なんて聞いてねぇよ!
「安心しろ。家には誰もいなかった。」
そこでもないよ!
近所の方に見られるだろうが!
「…お前ら…。はぁ、まぁいいや。皆寝ちゃったんだけど、これ誰の力?」
「これは、ナイトメアでしょう。」
「ナイトメア…悪夢?」
「あぁ、…だが妙だな。」
ダークが考え込む。
…珍しいな。
あ、答えがでないのかなるほど。
「…何か変な事考えてんじゃねーだろうな。」
「ははまさか。…で、何が妙なの?」
「ナイトメアは相手を寝かしてその夢を食うんだ…。だがこいつら、この建物内の奴等は全員普通に眠ってやがる。」
「ふぅん…。て、建物内の奴等?」
「はい。全員寝てましたよ?貴女以外は。」
「いやいや、そこじゃない。…見回ったの?」
「あぁ。」
「…。」
馬鹿かぁぁぁ!!!!
「…誰かに見られたらどーすんだ!フラン何故止めなかった!」
思わず自分の机を力一杯叩く。
バァン!とかなり大きい音がしたが誰も起きない。
相手の魔力が高いのかなんなのかは解らない。
それにしても手が痛い。
「…一応止めたのですが、聞いてくれなくて。」
「馬鹿かダーク!」
「見られたら喉噛み殺すか、腸食うか…まぁ殺す。」
「学校で殺人起こすな。…で、そのナイトメアは何処にいるの?」
「それが…気配が散乱していて正確な位置が解らないのです…。」
「あいつ俺らが近付いた瞬間眠ってる奴等の夢に入り込みやがった。」
俺らの魔力に勘づきやがって!とじたばたと暴れるダークを余所にフランは少しションボリしている。
…フランは責任感が強すぎると思う。
いくら自分の飼い主…神様から任された仕事と言えどこいつからはプライベート感が全く感じられない。少しは肩の力を抜けばいいのに。
…まぁ、ダーク程抜けとは言わないが。てかあいつは見習ってはいけない。
…というかちょっと待て。
「え、何。私にあいつらの夢の中に入れってか。」
…嫌だ。絶対正気で帰ってくれない。
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