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〈葉山三尉、至急基地指令室へ〉
訓練が終わり、一息つこうと自販機の前でコーヒーを選んでいる男がいた。名古屋にある、守山自衛隊基地所属の第二普通科連隊第一中隊第三小隊、通称213部隊と呼ばれる隊の隊長、葉山和希という男である。175cm、62kgと普通の体型、髪型は短髪の27歳。あまり身体的特徴は無いが、防衛大学主席卒業のエリート士官であり、的確な指揮と状況判断力はずば抜けていると基地でもって評判の士官だ。また、エースの称号である幹部レンジャーと空挺部隊のバッチも制服で輝いている。
「休憩する時間もありませんね。」
そんな葉山の横で、まだ去年、入隊したばかりの若い女性の兵が声をかける。
「私も一緒に行きますよ。さ、急がないと、司令が怒られちゃいますよ?」
葉山に労いの言葉をかけるこの女性の兵は綾先希。身長は168cmと高目で、髪の毛も肩にかかる程度のショートカットのボーイッシュな23歳である。研修中に見た葉山の率いる213部隊の部隊演習を見て、葉山の素晴らしい指揮に見惚れて入隊してきた。葉山の副官も務めている。
「そうだな。休憩は用件が済んでからにするか。綾先は疲れてるなら先に帰っていても構わんぞ?」
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