第二章

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  急に後ろから『小娘』と呼ばれて振り返る。 そこにはちょっときつめな顔をしている男の人が立ってた。 「こ、小娘って何ですか! 初対面なのに失礼じゃないですか?!」 知らない人に小娘って言われた! いったいこの人なんなの…!? 「黙れ、小娘! 小娘に小娘と言って何が悪い。」 また小娘小娘と三回も言った! ぐいっ えっ!? 私は急に以蔵に腕を捕まれ引き寄せられる。 「すみません、大久保さん。 このぽんこつ脳みそがなくて」 はっ? 脳みそがないだと? 「いぞっ…!」 反論しようとした時私の口が以蔵の手で塞がれて何も言えなくなった。 「ヒゾウ!ファニフンノ!」 「ふん、小娘!少しは黙っとれんのか」 カチン… さっきから何なの… 今生まれて初めてこんなにも殴りたいと思ったわ。 「大久保さん今日は?」 以蔵は私の口を塞いだまま『大久保』と話し出した。 チラ 何?ちら見された。 てか以蔵、大久保さんって人と知り合いなのかな? さっきから普通に話してるんだけど… .
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