第1章

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私は、また男を見た。 『....残念だったね。 私、今彼氏いるから』 「そんなん関係ない!」 『...いい加減な人』 私は、ボソッと呟いた。 「よく言われる!」 男は、そう言って笑った。 「俺、優(ユウ)って言うんだ! 優しいって書いて、優! 君は?」 『....美咲 美しく咲くって書いて、美咲』 「美咲に、ピッタリな名前だ!」 優は、そう言って優しくまだ幼さが残る笑顔で言った。 それが、私と優との初めての出会いだった。
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