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「大分県、観盾沼村…こんな町聞いたことねえな。」
例の封筒の中身を開けてみた。そこには千円札程の大きさの、一枚のカードが入れられていた。
住所は「大分県観盾沼村」。ネットで調べてみると、今はある事故の影響で廃村になったところのようだ。
「気味悪い…」
廃村になったのは十五年くらい前のことで、それまで人が足を踏み入れたことはないそうだ。
夢うつつの中間にいるかのようだった。まさか自分が…自分がこんな殺し合いのゲームに、身を投じることになるとは―――
公彦は小さく決心を堅めたのであった。
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