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『本当ですか!? いきなり絵を送ったから引かれちゃうかと心配してましたけど……喜んでもらえて嬉しいです♪ 風見鶏さんって、小説の主人公みたいに優しいですね』
『そ、そんなことないですよ。 あの……良かったら僕の作品の挿絵を描いてもらえませんか? 僕はメーテルさんに描いてもらいたいです! メーテルさんの絵のファンになっちゃいました♪』
なんとなくメーテルさんともっと関わりたいと思った僕は、話題の一つとして挿絵の依頼をしてみた。
F☆エブリスタでは文字だけでなく、画像を添付することもできるため、挿絵の付いているライトノベル感覚の作品を公開することも可能だ。
実際、ライトノベルタッチで書かれた人気作品には挿絵がついていることが多い。
『ふぇえええええええ!? わ、私なんかが風見鶏さんの作品に絵を提供するなんて恐れ多いですよ!!』
なんとなく、脳内であわてふためく寺野先輩の姿が浮かんでしまう。
勝手に想い人とネットの住人を同一人物として扱う自分の馬鹿さ加減に苦笑しつつ、僕は頭を左右に振ってキーボードを叩く。
『いえいえ、僕はメーテルさんだからこそ、描いてほしいと思います。 絵が上手いからじゃないんです。 僕の作品に出てくるキャラたちに好意を持ってくれているメーテルさんだからこそ、描いてほしいんです』
僕の描く物語。
それは僕が叶えられなかった夢を形にしたもの。
酷い言い方をすれば自己満足の塊。
事実、僕は自身の小説を書くことで満足感を得ている。
叶えられなかった恋。
なりたくてもなれなかった僕自身。
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