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真っ赤な可愛いドアがゆっくりと開く。
「おはよう。気分はどうだい?」
そこに立っていたのは、真っ白い髪をした優しそうなおばあさんだった。
「え……はい。気分は……いいです。」
実際、気分はとても良かった。
頭がぐるぐるしたり、目の前の物がおかしく見えたりはもうしなかった。
「そうかい。それは良かった。」
そう言っておばあさんは、とてもいい香りのする紅茶を机に置いてくれた。
「アップルティー、嫌いかい?」
戸惑う私に、おばあさんは少し不安そうに尋ねた。
「いえ、好きです。いただきます……」
とりあえず落ち着こう、そう思ってアップルティーをひとくち飲んだ。
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