夜明けと共に

6/6
前へ
/134ページ
次へ
  疲れてるんだ、きっと気のせいだ。 そんな風にごまかしてきたけど、もう逃れられない。 おかしい……おかしい。 今私を動かしているのは、本当に【私】? その後、しばらく時間はかかったがなんとかパンを選び、コンビニを出た。 しかしその瞬間、ものすごいめまい襲われた。 私は思わず、その場にしゃがみこんだ。 ぐるぐると目が回る。 ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる…… もう目を開けている事も出来なかった。 「なんなのこれ……」 もう限界だ…… そう思ったその時だった。 「あやめ」 遠ざかる意識の中で、私を呼ぶ声を聞いた気がした――
/134ページ

最初のコメントを投稿しよう!

114人が本棚に入れています
本棚に追加