出会い

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目が覚めると、私はいつの間にか、ふかふかのベッドの上にいた。 一体、どのくらい眠っていたんだろう…… 正しくは、気を失っていたのかもしれないけど。 そして、ここはどうやらログハウスらしい。 木の香りが、部屋中に広がっている。 窓から光が差していて、時間は朝らしい。 夢……? いやいや、こんな部屋知らないし、私の部屋は四畳半の和室のはずだ。 それに夢だとしたら今この状況が夢なんじゃ……? 寝起きでぼーっとしている頭を、必死で回転させる。 ベッドから起き上がり、辺りをよく見てみる。 ベッドの隣には、可愛らしいまるいフォルムの大きな本棚がある。 近づいて本を手に取ってみる。 「素敵……」 思わずつぶやいてしまうほど、綺麗な色使いの絵本だった。 他の本も気になったが、それ以上に気になるものを見つけてしまった。 ピアノだ。
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