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「へ!?あれ!?どしたの??」
戸惑った彼女の声を聞いて安堵
『いや…特に…』
気の利いた言い訳が出て来ない
「そっか!寂しかったか可愛い奴め~」
『いや…別に…』
苦しい否定…自分でそう思った
「あはは!…でもやっと…私に電話して…くれた…ね…嬉しいよ…」
いきなり涙声になる彼女
『ごっ、ごめん!』
よくわからないまま謝るボク
「…ん~ん…あっ呼ばれてる!帰ったらいっぱい話そうね♪」
『…うん』
「じゃっ、またね♪」
…ツーツー
電話を切った後、会話の内容を思い返し、何故彼女は泣いてしまったかを思案する
家に電話した事はある…長電話もそれなりにした…私とはじめて電話した?…やはりよくわからない…
『その内本人に聞いてみよう…』
考えても無駄
無駄は省く
だけどこの時から彼女との〈無駄〉が心地よい時間に変化していった
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