骨まで焼き付くしてやるから安心して逝ってこい

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教室のドアが開く。二人の目に写ったのは、一様に生気のない目をした30人程度の生徒の姿と、30代に見える眼鏡をかけた女性の姿。 「ラスタ教諭、この二人が、1ーIに編入してきた二人です」 「あらそう」 ラスタと呼ばれた女性は、二人に近づき、顔をまじまじと見た。ほのかに香水の匂いがしてくるが、カノンは涼しい顔のままである。 「・・・ウチの校長、バカなのかしら」 「・・・どういうこと、ですか?」 ラスタの言葉にユウイが尋ねると、ラスタはユウイをキッと睨んだ。思わずその目に怯えるユウイ。 「・・・私の魔法『ロス』に対抗しうる魔力量を持つ女に、糞みたいな魔力量しかないのに、私の魔法に気づき、抵抗魔法を使う男。このクラスでは手に余るわよ」 「・・・え?」 思わずユウイはきょとんとした表情を浮かべた。
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