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「どうとでも言え。直接言いに来ない奴はどんな奴でも好かん」
「そりゃ、直接言う勇気、お前相手じゃそう起きないって。学園最強の人間だしな、お前」
「告白と勝負の区別くらいつくつもりだが」
「いや、つかねぇ方がおかしいだろ」
二人で向かい合って話している最中、何者かが横から割り込んできた。
「首席さんよ、ちょっと面かしてもらいたんだがぁ?」
「さてカノン、これは告白か勝負ごとか、どっちだ?」
「どっちでもないな」
しかし、二人はそんなことをどうでもいいことのように無視して話を続ける。
「一方的に私のことをいじめてくれ、という、変な性癖の暴露だろ」
と思いきや、右足で割り込んできた男の足を払う。不意を突かれ宙に浮く男の腹を、ティガが男ごと蹴り飛ばす。
「96点」
「残り4点は?」
「1000点満点で、だ。こっちに風が来ないようにしろ」
「相変わらず手厳しいことで」
そう言い合いながら二人は立ち上がる。
「まぁ、面貸せと言われたら、貸すしかないよな?」
「当然だ。こっちが借りることになるがな」
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