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じゃあ私は?
全然気づかなかった。
だから後ろから来た人物にも気がつかなかった。
「おめでとうございます。ありさの事はご心配なく、私が幸せにしますから……」
私の肩に手を置いて優しく引き寄せたのは、紛れもなく藤堂部長。
「はっ?」
「えっ?」
思わず稔と同時に驚きの声を上げると、部長が会社では見ることの出来ない穏やかな笑顔で見つめていた。
部長ってこんな風に笑うんだ……。
軽~く現実逃避。
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