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体育館
「薫」
「なんだ、蒼真」
蒼真に呼ばれ、振り向くと蒼真の手にミサンガが握られていた。
「薫の分だ。今、お袋が持って来てくれたんだ」
「サンキュー。でも良いよな、両親がいて」
この言葉に、蒼真は気まずそうに顔をしかめる。
「すまない、薫。お前の親は」
「気にするな、蒼真」
俺は蒼真の肩を軽くたたく・
そう言いながらも俺は気にしていた。
「もうすぐ、一回目の開演なんだ、元気よくやって、成功させんだろ!」
「そうだったな」
蒼真は、残りのミサンガを配りに行った。
「親か~」
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