第弐章 クラス演劇、開幕!

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 俺の親父は、世界的に有名な技術者だ。たぶん今も何処かの国で働いているだろう。お袋は俺が12の時に事故で死んだ。親父と一緒に仕事をしていた時に、親父のミスが原因で。その親父は、何もなかったかのように、仕事をしてやがる。しかも毎月10日に俺の口座に20万振り込んでくるだけで何の連絡もない。ふざけんな、彼奴にとって俺は何なんだ、息子か、それとも・・・ 「桜庭、もうすぐ始まるよ。結構人来てるってさ」 「神宮寺。分かったよ、すぐに行く」  今、親父に対して腹を立てても仕方がない。今は清春祭に集中だ。  時刻は9時30分 「これより、1年6組クラス演劇。白き沈黙の闇~WHITE SILENT DARK~を開演します。」  この言葉の終わりと同時に幕が上がった。
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