奇跡の誕生

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そこは寺島博士の研究所。 寺島は意識がもうろうとした状態で朝を迎えた。 濃いめのインスタントコーヒーで目を覚まそうとするがうまくいかない。 何故なら―――――。 「よし、行くか。」 寺島はコーヒーカップを机の上に置き、給湯室を出てスーパーコンピューターが管理する秘密研究所に向かった。 「テラシマサマ、異常ハアリマセン。」 (プシュー) 「テラシマサマ、特ニ問題ハアリマセン」 (プスン) 通路に設置された機械の音は今の寺島にとっては耳障りなものでしかない。 さらに寺島の耳にはそれよりも大きな音が聞こえてくる。 ドクン、ドクン・・・ 自分の胸の鼓動が。 (プシュ―――) 「ようやく完成した」 寺島はそう言い秘密研究所の扉を開き一歩、足を踏み入れた。 そして「彼女」に一言。 「おはよう。」 (ドクン、ドクン・・・)
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