Your color

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あたしは冬が好き。 あなたのような、 冬が好き。 でもあなたは嫌いだと言う。 あの時、 吹雪の夜。 あたしが、 手を離してしまったから。 もうすぐ冬が終わる。 春色に染まったあたし。 あなたは 「綺麗だよ。」 そう呟いた。 あなたの色は、 何にも染められない、 純白の色。 あなたは 冬が嫌いと言うけれど、 そんなあなたが好きだった。 何色にも染まっていく、 そんなあなたが好きだった。 もうすぐ春が来る。 「まるで君みたいだ。」 寂しそうに あなたは微笑んだ。 眩しそうに見る あなたの瞳が、 心の中を抉る。 あなたは覚えていますか? あの時の桜を。 切なそうに見上げる その顔は。 とても純粋で、 春色にあなたが、 染まっていくのを感じたよ。 あたしと同じ、春色。 華やかな、春の色。 「ありがとう。」 あなたが哀しげに 微笑んだ。 胸が締めつけられて。 あたしは何も 言えなくなった。 胸の奥から、 あなたがゆっくりと 遠くなってゆく。 もう、戻らない。 もう、戻れない。 あたしは涙をこらえて、 今、君に伝えたい。 「ありがとう。」って。
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