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私の中の何かが
目覚めようとしてる。
小さな小さな、種。
まだ、何も知らない、種。
心の中で生まれる音がして、
私は、ゆっくり目を閉じた。
うまく笑えなかった、
日々を越えて。
今、ここに在る私は、
きっと、しあわせなんだろう。
しあわせ。
忘れていた感情。
けれど、
消えることのない感情。
だから、しあわせなんだ。
悪夢の蜃気楼が
崩れていく。
空に光が戻る。
種から生まれたこの気持ち。
どんどん伸びていく、強さが。
私を動かす、
原動力になる。
目をゆっくり開ける。
ほら、咲いているよ。
私という種が、
花になった。
強くて脆くて。
弱くて華やかに、
私という花が、咲く。
いつか届くかな?
あの空の
ずっとずっと遠くまで。
一人で行けるかな?
可能性のその先まで。
私という種は、
陽を浴びて輝く。
心配なんかいらないよ。
今から始めればいい。
喜怒哀楽の鎖をぶち壊して、
陽に向かって咲くために。
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