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きたきたきたきたぁ。 インターホンから伝わる女の声。 さあ、落ち着け、私。 ここで失敗したら全てが水の泡だ。 「たすっ、たっ助け・・・いきなり、変な人が、いやっ・・・・・・イヤァァ!!」 私女優になれるんじゃない? 迫真の演技だよね、これ? 他の家に聞かれると面倒だから限りなく小さな声、かつ怯えて急いでいるような掠れた声。 『どうしたのっ?!今助けてあげるから、家に入るのよっ!!』 ククッ、笑っちゃいそうだよ。 もう少し我慢しないとね。
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