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ナレ「ちょうそとけつできは話しながらも田を耕し種を蒔く手を止めませんでした。すっかり気分を害した子路は車へ戻って事のなりゆきを孔子にお話したのです。」
孔子「子路?どうかしたのか。」
子路「…っ…ぐすっ…孔子様ぁ…。」
孔子「よしよし。落ち着いてから話しなさい。」
子路「孔子様…。実はかくかくしかじかで…。」
孔子「ほう…そのようなことが…。」
子路「私(わたくし)は孔子様をっ…!」
孔子「なにも言うな。私(わたし)はそちを信頼しておる。」
子路「孔子様…。」
孔子「子路よ、よく聞きなさい。鳥や獣は群れを作る。だが、その群れの中に他の種族は入れない。カラスはカラス、イノシシはイノシシ。竜は竜だ。」
子路「…頭を撫でられても困ります。」
孔子「まぁそう言うな。…私たちは私たち、彼らは彼らだ。」
子路「孔子様。彼らの言うことは…。」
孔子「間違ってはいないだろう。だがね、当たってもいないよ。もし世の中が正しい道理を進んでいるならば、私は世の中を変えていこうとはしていないよ。」
子路「…はい。」
孔子「彼らにも分かってもらえる日がくるさ。」
子路「はい。」
孔子「さて、橋を探すとするかね。」
孔子「はいっ!…って、結局私(わたくし)が探すのでございますかー!?」
孔子「はっはっはっはっ。」
~END~
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