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俺は逃げてしまうのを恐れて、なるべく静かに近づいていきましたが、
残り僅か2メートルというところにきても、
まだ反応がありません。
寝ているのでしょうか。それとも、怪我しているとか。
近くで見ると、やはりこの生き物は狐だとわかりました。
本来人間に懐くような動物ではないようですが、
もう触れる距離まできているのにピクリともしません。
しゃがんでまじまじと観察してみると、黄色い毛並みが綺麗で、野生にはとても見えない様子。
狐のすぐ後ろにある薄汚れた小さな鳥居と祠。かつては鮮やかであっただろう鳥居も今やボロボロで、残っている塗装は僅かしかないです。
祠自体もいつからあるのかもわかりませんし。
少なくとも俺が小学校の時にコレを見たときもこんな状態でした。
もしかしたら
この狐はこのお稲荷さんの使いなのかもしれませんねぇ。
それから暫く狐を見守っていましたが、この狐という生き物は可愛すぎです。
元々動物は大好きなのですが、この可愛さはトップです。
たまに鼻や耳が動くのですが、
もうそれが可愛すぎて胸がキュンキュンしてしまいます。
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