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《4月30日、屋上にて》
「さて!今日も告白頑張ろう!」
「お前に告白する資格はねぇ!」
「さて、前回の失敗も考慮に入れて、今回はスゲー普通な娘連れてきた」
「純粋な娘にはフラれたしな」
《ガチャ!》
「お?定番なあの音が!直樹!隠れろ!」
「了解」
「つきあって下さい!」
「・・・・・・うん。よろしくお願いします」
『『きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!』』
「じゃあつきあうって事でいい?」
「・・・・・・はい///」
『『おぉ~~~~!』』
「あの・・・・・・山口くん」
「ん?」
「ん」
暫定彼女は目を瞑って、
顎を少し上げて何かを待っていた。
「・・・・・・なに?」
「あの・・・・・・キス・・・・・・」
「はぁ!?なんで好きでもない女とキスなんかしなくちゃいけねーの!?お前はただ単に可愛いから選んだだけで好きでもなんでもないから。つきあったってだけで自惚れるな。お前とキスするぐらいだったら直樹とキスするね!」
《バチン!!》
今までで一番乾いた音。
「・・・・・・最低!!」
元?彼女は俺を最大級の憎しみが込められた目線で睨んで去って行った。
「・・・・・・直樹~~~~!」
「うん。今のは当然だ。殴られとけ」
・
・
・
《5月15日、屋上にて》
「今度は相手の気持ちを踏みにじるようなことは絶対しない!」
「その意気だ!」
「ちなみに『あんたに1ミリの興味ない上に、正直うざいから大っ嫌いだけど、顔がいいから好きになれる可能性があるから、手を繋いだり、キスするのはおろか名前を呼ぶ事も許さないけど、俺と付き合ってくれ!』って言おうと思ってる」
「それじゃ無理だろ・・・・・・」
「うん。俺もそう思う」
《ガチャ》
「直樹!」
「うぃーす」
「あの・・・・・・」
「悪いんだけど私はアンタとつきあう気ないわ」
「えっ?」
「だって他に好きな人がいるでしょ?」
なぜそれを?
まさか夏海のことバレてた?
「だから彼を大事にしなさい。富山君を」
「・・・・・・はい?」
「好きなんでしょ?・・・・・・じゃあね」
「直樹テメェのせいでぇぇぇぇぇぇ!」
「こっちのセリフじゃぁぁぁぁぁぁ!」
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