修学旅行のテンションは異常

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  「お前ら~修学旅行だ~班決めろ~ 俺はその間寝とくから~おやすみ~」 やる気というものを完全に捨てたガタさんが俺たちにそう言って眠りについた。 とりあえず5人班を作れとの事だ。 ちなみに部屋は俺の地面に頭を擦りつける土下座と、直樹が買ってきた酒のおかげで直樹とのふたり部屋になった。 俺の土下座にガタさんが全く興味を示していなかった気がするが気にしない。 気にしたら泣いちゃう。 まぁとりあえず直樹を呼ぼう。 つーか、いつものグループでよくね? 前の席の直樹を誘おうと机から頭を上げたら、直樹の回りに人だかりができていた。 「悪い悪い、俺、浩二と一緒の班になるからさ」 『え~っ!山口くんも一緒なの~?』 『富山くんは諦めよっか?』 『山口くんだしね~』 また机にひれ伏した。 ブレザーがどんどん湿っていったぜ☆ 「という訳で浩二よろしく~」 「う~っす」 顔を上げて直樹とハイタッチ。 涙はもう止まっていた。 なんと安っぽい涙だ・・・・・・ その動作のついでに 夏海の席の方に手を振る。 隣の席にいた香川も、千葉もそこにいた。 大量の男連中に絡まれていた。 俺が手を振っているのに気づいた夏海は 俺に向けてウィンクしてきた。 俺もウィンクし返す。 「ごめ~ん。浩二たちと約束してて~」 でも見て貰えてなかった。 また机にひれ伏した。 今度は机まで濡れ始めた。 とりあえずいつものメンバーで 修学旅行を回ることに決まった。  
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