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単に覚えるだけでは意味はなく、使ってはじめて意味をなすと皆は言う。しかしながら、それは精々二級程度までの話である。
準一級から先の漢字を果たして覚えて意味はあるのだろうか?
これは次章にまわすとして、この章では冒頭のようなことを述べていきたい。
まず、漢検の級には一級から十級まで存在し、準一級と準二級を合わせて全てである。
九級と十級はかつて児童検定として一般人は受験できなかったが、今は廃止され誰でも受験できる。
しかし平仮名を片仮名になおさせるような問題が出る十級を受ける大人がいるかどうか疑わしいが。
著者は元来漢字に取り憑かれていたと述べたが、小学生なりに漢字を眺めていた程度だったので、はじめて五級の問題を解いたときの正当率は六割程度であった。
蜻蛉や蟷螂など、五級では出ない漢字を覚えて五級の漢字を知らないという、訳の分からない事態に直面したのである。
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