雨のち君

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雨のち君

7時にセットしたはずの目覚ましが 9時半をさし 怪訝な顔で僕を見下ろす こんな日に限って 外は土砂降りの雨と風 濡れたアスファルトに 流れるような無数の車 雨はしばらく止みそうにないけど コーヒー飲んで温まったら やっぱり出掛けよう 君がくれた 大きめの傘を持って... 朝早くから出掛けるはずの僕が 昼近くになって 変わらずまだ此処にいる 雨音に混ざって 微かに聞こえる君の音 冷えきった部屋にチャイムが響く 雨に降られて濡れた君 身体を震わせ静かに言う “一緒に出掛けよう  貴方の傘2人共入るでしょう” 降り続いていた雨が 気づけば僕らの行く道へ 七色の光を映し出していた 降り続いた悲しみたちは いつの間にか僕らの中に 幸せを届けてくれていた 雨上がりの 柔らかで 優しい匂いがする...
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