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「クーちゃん?!
いや、ちょっと、顔、近い近い・・・!」
彼女はそうやって身を捩り抵抗を試みるが、
酔っ払いの力というものは加減が効いていないのか、思いの外脱出は困難を極めている。
そこでクレアは早々に脱出を諦め、言葉の通じない相手ではなく、“彼女”の連れに抗議の表情を飛ばす。
「・・・すいません、ご主人、先ほどの狩猟で
ようやく念願の“玉”を手に入れて・・・」
本当にすいませんクレアさん、とそう言って申し訳なさそうに湯船に沈みそうなぐらい頭を下げたのは人間ではない。
一般的な人間の膝丈ぐらいの獣人、アイルーだ。
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