温泉にて

8/29
前へ
/35ページ
次へ
近頃、狩人の間では“オトモ”として個々に連れ添われている、狩猟生活におけるサポートをしてくれる存在だ。 ・・・ああ、ファーミラ、すまない、お前が謝ることじゃないんだ・・・ もはや湯船の中にぶくぶくと沈んでゆくファーミラを見て、クレアは抗議を飛ばす相手を間違ったことを後悔する。 彼女の言った“玉”というのはおそらく“雷狼竜の碧玉”のことだろう。 雷狼竜の別名を持つ、“ジンオウガ”と呼ばれるこの地方固有の大型獣の内、特に強力な個体のみにが体内で生成するという超々希少な宝玉である。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加