触手人間、爆誕!

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「何すんだ聖火! 触手はデリケートだから丁重に扱わねば!」 「それはボクの台詞だっ! この変態めっ」  涙目の聖火さん、頂きましたっ! 「まあそう言うなよ。もう既に絡み合った仲じゃないか……はじめ」 「馴々しいっ!」  聖火……いや、はじめの手から火の玉が吐き出され、僕の右手の触手が弾け飛んだ。 「初めてだっ! こんなウザくてキモい奴……こんなのがボクの部下になるなんてっ!」 「あざーす!!」  こんなボクっ娘に涙目で罵られたら紳士である僕も流石に理性を抑えることが不可能になる……。  と、部下……? 「部下になる? 一体どういう……?」 「それについては俺が説明してやろう」  僕とはじめの間に突然現れた不穏な影。そいつははじめ同様に本棚の影から現れた。  にやりと笑う口元には不精髭。その男は片手に日本地図を丸めたものと出席簿を抱えていた。 「倉田……」 「貴様にふさわしい姿じゃないか、その触手は」
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