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僕は仕方なくパンツをずり上げズボンに手を伸ばす。
「ちょっと千ちゃんどうしたのその手! その足!
ナメック星人みたいだよ!?」
あー、やっぱりバレたか。
「これな、こうやって使うんだよ」
にゅるにゅるにゅるにゅる!
僕の手足から伸びた触手は驚愕した表情を浮かべていたあいつにあっという間に絡み付いた。両手両足を触手で縛り、身動きを取れなくする。
「やめてよ何なのこれ……キツいよぉ。ぎゅうぎゅうして痛いよ千ちゃん……!」
我が幼なじみは言葉とは裏腹に恍惚とした表情を浮かべ身体をなぞる触手に身をびくんびくんとよじらせる。
僕は細い触手を最初は真っ平らな胸から、やがて徐々に下がり、スカートの中まで──
「はあ~、やっぱりか~」
「きゃ! な、何で急に止めちゃうの千ちゃん!?」
僕は触手を収縮し手足に戻し、そういう幼なじみの言葉を無視しズボンを履いて、ワイシャツも着た。無論バレないように長袖長ズボンだ。
僕の幼なじみ、姫野帳(ひめのとばり)は毎朝僕を起こしに来てくれて、弁当を作ってくれて、仄かな好意を僕に寄せてくれる──そんな女装男子だった。
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