触手人間、爆誕!

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☆  ようやく帰りのホームルームが終わった。さあ早速愛しの彼女達を薄汚い日本史の倉田から取り返さねば……。 「沼田マジキモいよね」 「授業中エロ漫画描いてるしそれの事彼女とか言っちゃってるしぃ」 「もしかしたらあたし達のこともそんな目で見てるんじゃないのォ?」 「「うそぉ!」」 「「「キモ~!!」」」  聞こえてんだよこの野郎。  沼田とは無論僕のことだ。本名は沼田千住(ぬまたせんじゅ)……、微妙に珍しい名前だ。  僕は二次元至上主義者ではないことを先に断っておく。二次でも三次でも、女の子は大好きだ。ただ……、 「さっきからうるせーんだよこのアバズレ共がぁ!」 「「「はあああああ!?」」」  ビッチは嫌いだ。 「待てコラ沼田!」 「キモい癖にいっちょ前に憎まれ口叩いてんじゃねぇぞ!」 「ぜってー殺す!」 「うひゃひゃひゃ貴様ら追い付けるものなら追い付いてみな」  ギャル三人衆から執拗に逃げる僕。生徒指導室はもうすぐだ、奴らはここまで追ってこれないだろ。
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