触手人間、爆誕!

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「ま、とりあえずこの漫画は先生が預かっておこう」  結局朗読の苦悩も実らず僕の愛しの彼女達はハゲジャージの夜のお供にまで堕落してしまった……。  ハゲジャージを筆頭に体育教師が次々退室していく。 「今度授業中にエロ漫画描いたら停学だからな」  倉田のありがたい説法を受け流し、僕は心の中で舌打ちして生徒指導室を後にする。  外はもう真っ暗だ。雨がザーザー降って視界も最悪。 (いつか偉大な漫画家になって倉田やハゲジャージ共を僕の漫画なしでは抜けない性癖にしてやる!)  そう僕が決心した時だ。 「イカ、タコ、イカ、イカ、タコ、タコ……」  不審すぎる唸り声が茂みから聞こえてくる。がらがらで気持ち悪い声なので女の子が喘いでる訳ではなさそうだ。 「触らぬ神に祟りなし、くわばらくわばら……」  僕は茂みを避けるよう迂回して校門に向かう。
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