荻原少年の一日①

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店のおばあさんはもちろん気付かない。 今もニコニコしながら店番をしているに違いない。 「チョロいチョロい」 これはすごい力だ。 まだ僕の手のひらが小さいせいで、あまり大きな物を対象にすることはできないけど、それもいずれは解決する。 それに、異能力に目覚めてから、僕は運動神経が良くなった。 足も速くなったし、怪我もしにくい丈夫な体になった。 おまけにこの力のおかげで、お小遣いを使わずにお菓子が食べられる。 こんな力を使えるなんて、僕は幸せだ。
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