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町に吹く風がマントをなびかせていた
肩から膝まで隠したマントはまるで
世界と自分を切り離しているようだった
「ス、スカル!!」
「う、うぉぉぉぉぉぉ!!」
1人の男が剣を振りかざし斬りかかった
「死ねぇぇぇぇ
うがッ!?」
気が付くと男は天井に腹までめり込んでいた
木の破片を散らばらせ
上半身の出血が足に伝わり
床に滴り落ちていた
「う……」
「か、片手で……!?」
見るとマントから右腕だけが振り上げられていた
男達は一瞬の出来事に呆気に取られていた
「……こうでなければ殺しがいがない
外に出な」
男達の中で一番背の高い男が言った
少しの間を空けてから右腕をしまいゆっくりと外に出た
男達もそれに続いて外に出て行った
酒場の主人が出口に近付こうとすると
天井に埋まっていた男が落ちてきた
主人がそれをのぞき込んでいると
後ろから声がした
「やはり噂通りの強さだ」
傘帽子をかぶった男は上半身の服を引き剥がした
「あいつら全員死んだな」
「こ、これが一瞬で……
あれが噂の……」
「スカルヘッド……!!」
それを見た主人は目を丸く見開いてた
体にある、4箇所の拳の痕を見て……
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