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朝起きると、カーテンの向こうがやけに明るく感じた。 雪、積もったのかな。 二階の部屋からリビングへ降りると、ストーブの前にはアニキが座ってた。 「おはよ」 「おう」 今日から年末休みだ。 買い出しは込み合うんだろうな。 「買い出し、何がいるんだったっけ?」 「蕎麦と肉とトイレットペーパー」 「猫グッズは?」 「俺キティーちゃん着せたいわ」 昨日子猫を寝かせたクッションには今アニキが座ってる。 「生きてたんだね」 「……おう」 あぐらをかいたアニキの脚の中に、スヤスヤと寝息をたてる昨日の子猫が居た。
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