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女子行員の一人が代表して強盗の持ってきた2つのバッグに金を詰めているが、慌てているためその動きと裏腹に作業が捗らない。ブースを何度も行ったり来たりしている。 彼女の遅々とした対応に、強盗だけでなく俺までも苛々してきた。 何をもたもたしているんだ、まさかこの場で捕まえようとしてるんじゃないだろうな、そんな危険なことするなよ、どうせ保険に入っているから銀行自体の被害はそんなに大きくはないだろ、それよりも客に被害者を出す方が銀行にとって汚点となるはずだ、早く金を渡して俺を解放してくれ、などと超高速で思考していた俺は超高速でまた眠りについた。
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