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そのセリフを聞いて俺は後ろを振り向き余計なことを口走ってしまった。
「仲間だけ助けて、撃たれた行員をほっとくのか」
「ばかやろう!」リーダーの目が血走っている。怒りで目が震えている。
そうか。こいつは行員を助ける気だったのか。仲間はあの怪我なら捕まるのは必至だ。仲間を病院に運んでも無駄で、自分の身元が早々と割れてしまう可能性が高い。それならば自分が逃げおうせるまで仲間の身元判明は少しでも遅い方が良いと考えるに決まっている。俺のセリフは強盗の一人が怪我をしていることを警察にばらしてしまった。
俺は浅はかな言動でリーダーを怒らせたことを高速で後悔していた。殺される、と思った刹那、強烈な睡魔に負け倒れ込んだ。
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