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一方、不良に矛先を向けられて絡まれていた緑髪の生徒は……
「やっべ! 大遅刻じゃん! 入学翌日の初っぱらから遅れるとか、うわ…… 皆から冷たい目線を受けるんだろうな」
ケータイを開いて時刻を確認すると、伸びている不良を後にして少年は全速力で学園へと息を切らす覚悟でその場を後にする。
遅れたときの皆からの釘を打たれるような目線を想像すると恐ろしさに体が震え、顔色は真っ青になる。
学園へ到着すると桜の道が花びらを舞い散らしながら歓迎しているが、今はそれどころではない。
彼は飛び込むように誰もいない校門を潜ると昇降口に入り、慌てながら素早く靴を履き替えると自分の教室へ向けて廊下を駆け抜けて階段を駆け上がる。
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