夢と未来への奏で

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「さて、次は柏君の番って、柏君。そのケースは何?」  桜菜氏は柏の背負っていた楽器のケースを指差して柏に尋ねた。 「え? 楽器のケースですけど?」  柏のあっさりとした回答に桜菜氏は少し驚いた表情をして再び別の質問を柏に尋ねた。 「貴方、収納魔法(デジョン)は?」 「いや、そんな魔法は俺には使えないが……」 「……ねぇ、柏君。貴方は何のためにこの学園に入学したの?」 「それは将来は音楽を使って生きたいと、……ここって音楽学園ですよね?」  再び静寂な時間が訪れる。少し時間を置いたところで桜菜氏が口を開く。
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