夢と未来への奏で

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「……まぁ、確かに音楽学園で半分あっているけど半分間違っているかな」 「……それってどういう意味です?」  不安を抱き始めた柏は訴えかけるような目で桜菜氏の瞳を見つめる。桜菜氏は苦笑しながら少し申し訳なさそうな言葉で柏に伝える。 「ここ、『魔法』音楽学園なんだよね」 「……マジですか」  柏は半分ここが音楽学園であっていることに安心を持ちながら、半分ここが『魔法』音楽学園であることにショックを受ける。  さらにそこを間違えたことで降り注がれる皆からの目線が痛々しく柏を奈落という失望の底へ落とされるような感じを彼は感じていた。
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