夢と未来への奏で

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月刻学園にて 「はーい、みんなー出席とるよー席ついてー」  教卓の前に一人の女性の先生が手をパンパンと叩いて教室の騒がしさを止める。  見た目はまだ20代を保ち、人によってはすらりとした体系はうらやましく思うだろう。髪型は一本一本が部屋の明かりの光を反射して艶やかに波を作る美しいブロンズのロングヘアー。  教卓からは教室の奥まで居眠りしている人もすぐ分かるほど見晴らしがよい。その見晴らしの良さはさっそく入学の翌日の今日に朝早くから役目が発揮した。 「ん? そこの窓際の後ろの席。誰か休みだっけ?」  教室は入学したてで初対面にも関わらず、また少しずつ騒ぎだす。
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