夢と未来への奏で

8/109
前へ
/182ページ
次へ
「おいおい、入学の翌日から遅刻ってどんな奴だよ」  真ん中の列の一番後ろの席のブロンズ色の髪の生徒が苦笑しながら口に出す。  その遅れた生徒に呆れているのか手のひらを上に首を横に振る。それと同時に左隣の席から話し掛けられる。   「明崎。どんな生徒か少し興味がないかな?」 「なんで俺の名前を知ってるんだ。……まぁ、配られたプリントに書いてあったから分かるか。お前はどうなんだ? 陽輔(ようすけ)?」  先ほど言った明崎が左隣の席にいる陽輔に指で腰を突きながら逆に尋ねてみる。  陽輔の髪は黒く、前髪は綺麗に二つに分けている。男子でありながら後ろ髪には伸びた髪は短く一つに束ねて細長いポニーテールになっている。
/182ページ

最初のコメントを投稿しよう!

73人が本棚に入れています
本棚に追加