380人が本棚に入れています
本棚に追加
どのくらいの時間が過ぎたのだろうか
突然現れた謎の男と二人して、わけのわからないまま静かにビ―ルなんか飲んだりしちゃってて
奴は、あれから無言のままテレビ画面を見つめ、気づけば二缶目のビ―ルに口をつけていて(だから、それは俺の買っておいたビ―ル…つか発泡酒だからな？)
俺も無言のまま、何度も奴の顔を盗み見ながら、このおかしな状況について色々整理していた
（…やっぱり、俺の知ってる奴じゃねぇし、見たこともねぇし）
（なんで、部屋に入れた？やっぱ泥棒？）
（…でも、なんか、そうゆう雰囲気でもねぇし……）
マジ、なんのためにここにいるんだ？
泥棒でもないとしたら、なんかアレだけど、余計におかしいだろ？
ここにいる意味がまったくわからない
（なんか、わけわかんなくなってきた…）
いや、わけわかんないのは初めからなんだけど、なんかほんとにわけわかんない
こいつの目的はなんだ？
（…てか、普通に泥棒とか押し売り系とかには見えないし…）
チラチラ盗み見ながら観察したけれど、とりわけ、おかしなところも見受けられないし
年は俺と同じくらいかな…？
短くも長くもない、洗いざらしの黒髪に
よく見なくてもわかる、整った顔立ち
少し荒れた厚めの唇に
時たま前髪をいじった時に覗く、目元のホクロが印象的
（…つか、かなりイケメン…？）
悔しいけれど、自分より体格もいいし、立ち上がれば確実に身長も負けてるだろう
（マジ、何者…？）
その整いすぎた風貌のせいだろうか
余計に、意味がわからなくなった
最初のコメントを投稿しよう！