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桜の花が綺麗に咲き誇る季節。その日は風が強く舞い散っていたが。
グラウンドと校舎の間の拓けた場所にはバスケットゴールが一つ。
地面はコンクリート。だが石が散らばっており、所々には砂が散らばっていた。
ボールを突くスポーツであるバスケットボールをするスペースとは到底思えない。
そして、そこには一人の少年が汚れ一つない綺麗な制服に身を包み、バスケットゴールを見上げていた。
暫く見続けていた彼の元にスーツを着た女性が、校舎の入口にある下駄箱から声を掛けた。
「バスケがしたいのか?」
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