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やっぱり自分の部屋が一番落ち着く。
机のひきだしを開けてみる。
昔はここから、僕を助けてくれる、万能ロボットが出てくるだなんて、そんな妄想ばかりしていたもんさ。
自分のバカさ加減と現実の厳しさに絶望する。
いくら勉強した所で、応用問題なんて解けるはずがない。
これは後で知ったことだが、僕の知能指数は常人よりも遥かに低いそうだ。
本当は生徒には教えてはいけないはずなんだけれど、小学校の卒業式に、学年主任の先生からそう聞いた。
よほど僕のことが嫌いだったのだろう。
その上未熟児だったため、体も酷く弱い。
今でも一年に一度は風邪で死に掛けている。
もう、いっそ死んでしまおうか……。
そんな考えが頭に浮かぶ。
生きていても、楽しいことなんて何もないんだ。ならばいっそ……
誰か……誰か助けてよ……。
「助けてあげるよ?」
ふと気がつくと、すぐ後ろに誰かが立っていた。
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