爽やかな目覚め

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「王家に代々伝わる冠、“White Tiara”だ。」 「…これを被れと?」 「そうだ。」 リコルテールはとても美人なのに、女物を身につけたがらない。 男物を身につける、困ったお姫様なのである。 「これを被るのだから、服装を直してもらわなければならぬ。」 「え゛…。私はこれが気に入っているのです。」 「だが、そう言うわけにはいかない。」 そう言って指を鳴らすと、ユレーヌを先頭に何人かのメイドがやってきた。 「え…、ちょ、まっ…。」 身構える時間もなく更衣室に連れていかれ、着ているものを剥がされ、ドレスに着替えさせられた。
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