長いトンネルを抜けると、

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アタシがガッとタツヤに頭を向けた隙を突いて、柴犬は逃げ出した。 そしてタツヤの後ろに隠れてしまう。 更に両前足で頭を抑えて伏せをしちゃった。 「ぇええ!? ブンキチ喋った!? てゆーか・・・・・・・話した!!?」 「意味一緒だろ」 いつの間にか、これまたおばあちゃんと見た時代劇で知ってる煙管を吹かしてタツヤがツッコんだ。 「旦那ぁ、こちらのお嬢さんはいってぇどなたでやんすか? あっし、こんなの初めてでやんすよ」 「おわぁぁああ! 口きいたぁあ!!」 「だから意味一緒だろ。 ・・・・俺もこんな奴ぁ初めてだよ」
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