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「・・・ああ・・・っ!」
タツヤがグワッと目を開けて、アタシを見据える。
何か強い決意を感じる熱い視線だ。
そして、タツヤはアタシに言い放った。
「お前ェをうちで預かる事に決めた」
しばし無言で、相変わらず強く熱い視線でアタシを見据えるタツヤの目と、特に何も考えてないアタシの目が見つめ合う。
と、そこに慌てたブンキチの声が乱入してきた。
「って旦那ぁ!?
やっぱり落ち着いてらっしゃらないじゃねぇですか!!」
「うるせぇ!!
俺は落ち着いてる!冷静だ!!」
慌てて縋りつくブンキチに、まるで『俺は酔ってない!酔ってなぞ!!』と言う酔っ払いみたいなテンションで怒鳴るタツヤ。
「旦那!しっかと落ち着いて考え直して下せぇよ!
こんなの店に置いたらエッッライ事になりやすよ!?」
なんか失礼なことを言われた気がする・・・。
「ンなこたぁ分かってる、こんなの店先に出した日にゃぁ商売上がったりだ」
気のせいじゃなかった。
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