長いトンネルを抜けると、

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絞って絞って最後の一滴っ・・・・・! そんな勢いで絞り出されたブンキチの声に、タツヤ威厳を持って頷いた。 「ふうっ・・・く・・・! すいやせん・・・・旦那にばかり・・・っ」 え?ブンキチ泣いてるの?? 器用に正座してる膝に置かれた前足、肩がプリプル震えている。 「ブンキチ、男が簡単に泣くんじゃねぇ」 「で、でも!」 おぉわっ! ブンキチは号泣してた! ガバッと顔を上げた拍子に、バタバタと涙が粒で落ちるくらいの滂沱! 「ブンキチ!」 「ゔっっ」 「男が泣いていいのは・・・!」 タツヤは、ブンキチの前に屈んでふっと笑い・・・・言った。 「失恋した時だけだろ」 ・・・・親が死んだ時は・・・? 「だ、旦那ぁ!」 「おら、泣き止めブンキチ。 お前ぇは恋に破れた訳じゃねぇだろが」
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